『ショパン 伝説のラスト・コンサート in Paris』発売!
ご好評戴いてますショパンのベスト盤『葬送 平野啓一郎が選ぶ“ショパンの真骨頂”』に続く第2弾CD『ショパン 伝説のラスト・コンサート in Paris』が発売されました。
- アーティスト: オムニバス(クラシック)
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: CD
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ショパンは、フランスで二月革命が勃発する6日前の1848年2月16日に、パリでの生涯最後のコンサートを行っています。
小説『葬送』の第二部冒頭で、文庫版にして約100ページにわたって描いたコンサートですが、今回のCDは、それを、曲目、曲順ともに再現したものです。
- 作者: 平野啓一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/07/29
- メディア: 文庫
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オール・ショパン・プログラムのコンサートは、今年も色々な場所で企画されていますが、ショパン本人は、一体どんな曲を選んで、どんな順番で演奏していたのでしょう? 実は、資料として残っていない、不確定な曲目もあるのですが、前後のコンサートのリストや当時の評判、証言、作曲年代、献呈者などから、僕の監修で再構成してみました。根拠については、ライナーノーツにしっかりと書きましたので、どうぞ、ご覧下さい。
今回も、『葬送 平野啓一郎が選ぶ“ショパンの真骨頂”』と同様に、たっぷり原稿用紙で50枚分の解説を書きました。
どうしてこのコンサートが「伝説」として語り継がれているのか? ショパンという音楽家は、一体あの時代にどういう存在だったのか? ロスチャイルド家とのつながり、サンドとの関係、イギリス行きの決断、……などなど、もちろん、小説『葬送』をお読みでない方も、まったく問題なく楽しめる内容になっています。
名前しか知らないバンドのCDを、まず何から聴こうかと迷った時、ライヴ・アルバムはベスト盤的な選曲で、格好の入口になりますが、その意味でも、ショパン本人の思い入れが詰まったこのコンサートからスタートするというのは、「これからショパンを……」という人にとって、特別の経験になると思います。
地方、これまでたくさんショパンを聴いてきた人にとっては、納得される選曲もあれば、意外と感じられるような選曲もあるはずです。僕自身もそうでした。どうしてショパンは、傑作として名高いあの曲ではなくて、あえてこっちの曲を演奏したんだろう?……そんなことをあれこれ想像しながら聴いてみるのは楽しいことです。
カヴァーの絵は、実際にショパンのラスト・コンサートが行われた19世紀中頃のプレイエル・ホールです。
ショパン本人の演奏を聴くというのは、ファンには永遠に叶わない夢ですが、小説を読み、目を閉じて音楽に耳を傾ければ、きっと時空を超えて、当時のパリでも200人しかチケットが手に入らなかったという、そのコンサート会場の一席に座っている感覚になることと思います。
演奏は、前回同様、EMIの膨大なリストの中から選びました。
ショパンが生涯の親友だったチェリストのオーギュスト・フランショームのために書いたチェロソナタは、既に病魔に冒されていたジャクリーヌ・デュプレとパートナーだったダニエル・バレンボイムとの感動的な演奏です。本CDの聴き所の一つです。
GWには、いよいよ、ラ・フォル・ジュルネです。
僕は、5月3日18:00から、ショパンについて話すことになっています。ご興味のある方は、是非いらしてください。無料ですが、コンサートの半券(どれでもOK)がいるそうです。詳しくは、こちらをご覧下さい。
http://bit.ly/cUu1X0
終了後には、サイン会も行われることになりました。
■5/3(月) 18:50〜19:20
■会場内 新星堂即売コーナーにて
■サイン会参加者:公式CD,ガイドブック、平野啓一郎監修CD、書籍『葬送』購入者対象
それでは、どうぞ、よい連休を!