地震とたんこぶ、その他
静岡の地震で、本の下敷きになって亡くなった方がいるようですが、人ごとではありません。
僕の仕事机の隣の本棚は、かなり大きいのですが、マンションの上層階だけに、地震になるとかなり揺れます。
で、いつもつい手で押さえようとするんですが、これで済まずに、続けてとんでもなく大きな揺れが来たら、下敷きになるかもしれない、と不安になります。
先日の静岡の地震の時には東京もかなり揺れたのですが、整理の悪い僕の本棚からも本が何冊か落ちてきて、そのうち一冊が頭を直撃。。。しかも、運の悪いことに、韓国語版の『葬送』の下巻で、これがとんでもなく分厚いんですが、おかげでまだこぶが出来てます。
一瞬、切れたんじゃないかと思うくらい痛くて、さわってみたら血も出てないし、安心したんですが、風呂に入って頭を洗おうと手でガッと擦ったら、ボコッと腫れてて、泣きそうでした。
腫れは今は大分、治まりましたけど。
『葬送』で思い出しましたが、19世紀の超絶技巧ピアニストで、ショパンの友人だったアルカンは、最後は本棚の下敷きになって死んだという話が残っています。信憑性には疑問もあるようですが。
日本みたいに地震もないですし、何だったんでしょう?
『葬送』は、本筋には必ずしも関係のない細かな話も色々と含まれているのですが、たとえば、アルカンなんかのCDを持っている人が、作中でちらっと彼の話が出てくる場面に出くわして、「おっ!」と思うような面白みのために、あえてカットしすぎないようにしました。
フランス革命に関心のある人は、ドラクロワやその愛人のフォルジェ男爵夫人の家系の話のあたりに、マニアックな発見があるかもしれません。
さて、それはそうと、告知なんですが、来週の金曜日(21日)の19:00から、青山ブックセンターで、「ミニトーク&サイン会」があります。詳細はこちらをどうぞ。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200908/20090821dawn.html
これは、今、「Fashion Series」という連載ページを持っている女性誌『FRaU』の企画で、『ドーン』についてだけでなく、小説について、本について、僕が最近考えていることなんかをお話しようと思ってます。
読書に興味のある方は、ぜひお越しください。質疑応答の時間もありますよ。
そういえば今日、神宮のバッティングセンターでホームランを打ちました(笑)
「8月にホームランを打った人」という張り紙に載っている「8/14 平野啓一郎 新宿区」というのは、ズバリ、僕のことです。打った球は、ヤクルト五十嵐の渾身の(?)120kmのストレートでした。
気持ちよかったなぁ。。。