生スライ、見ました(ちょっとだけ)。


ブルーノートSLY & THE FAMILY STONEを聴きに行ってきました。
2年前のグラミー賞で、20年間にも及ぶ引きこもり生活から脱出して、あまりにも衝撃的な姿で復活して以来(笑→http://www.blackvoices.com/black_entertainment/featurecanvas/_a/bv-entertainment-newswire-feb-9-the-48th/20060207180809990001 )、来日したら絶対聴きに行こうと思っていたのですが、なんというか、非常に思い出深いライヴになりました。ネタが一つ増えたというか。。。


まぁ、上のサイトの写真みたいに、ギンギンな感じで出突っ張りということはないと思っていたんですが、開始から45分経って、『DANCE TO THE MUSIC』に始まり、数々の名曲が演奏されていく中で、出てきません、ご本人(笑)。
いやぁ、あんなに今か今かと待ちわびたのは、先日、旭山動物園で、アザラシが垂直に作られているガラス管の通路みたいなのをいつ通ってくれるのかと待っていた時以来ですね。その時は、あんまり寄ってこないので、面倒くさくなって、途中で諦めたのですが。
観客も、ステージを見つつ、バックステージも気にして、それでもエサでおびき寄せるように、熱心に拍手とかしてたんですが、そうしたら、ついに(!)出てきました。なんか、サングラスかけたネズミ男みたいな人が。そう、スライさんです(笑)


ノースリーヴのグレーのパーカーのフードを深々と被って、うつむき加減にステージに上ると、どうしようかな、みたいな感じで途方に暮れています。で、曲の途中から入って、続けて『IF YOU WANT ME TO STAY』を、オルガンをちょろっと弾きながら歌い出すと、なんか、調子が出てきたみたいで、観客も、バックのメンバーも、よしよし、ガンバレ!みたいな感じで、非常にあたたかく盛り上げていきます。
続いて、『I WANT TO TAKE YOU HIGHER』。ご本人も、段々やる気が出てきたのか、声も大きくなってきて、「High〜er〜!」とか、シャウトして、ノソッとオルガンから立ち上がり、なんと、ワイヤレスマイクを握りしめたまま、客席に飛び込む大サービス!! おお、こっちにも来るんかな!?……などと、期待していたのも束の間、そのまま、歌いながら控え室に帰っていきました。その間、わずか10分!もちろん、二度と出てきませんでした(笑)。


これまで、けっこう、御大系のライヴにも行ってるんですけど、大体、行くと「意外なほど元気」というパターンが多くて、動く姿を見るだけでいいやくらいの気持ちで出かけつつ、結構最後は感心して帰ったりしてたんですけど、スライは本当に、歌ってるところをちょっと見たという程度で、逆に貴重だった感じがしないでもないような。


かなり熾烈なチケット争奪戦があったはずなのですが、割とみんなもそんな感じで、もう笑うしかないという雰囲気でしたね。慣れっこなんでしょうけど、残されたメンバーが必死で会場を盛り上げようとしていて、なんか気の毒だったんですが、そう感じた心優しい人たちは(?)、最後まで結構ノリノリでした。いや、実際、メンバーはかなり上手かったんですが。

とはいえ、ブチキレて、「オラァ〜、出てこんかい、スライ!」みたいなヤジを飛ばしまくってた人もいました。それはそれで、なんとなくヘンでしたけど。


聞くところによると、「TOKYO JAZZ」の方では、30分くらいはステージに出ていたそうで、そっちだったか!とも思ったのですが、10分出てたのが、30分になったところで、そんなに違いもないかと思い直してみたり。……いや、やっぱり結構違うか。3、4曲分だもんなぁ。
登場時間は短くて残念でしたけど、曲はどれも本当にいい曲ばかりで、まぁ、天才なんだし、仕方ないかとか最後は思ってました。
関係者情報では、当人はすこぶるご機嫌うるわしいらしく、ああ、それは良かったと、割と心の底から思いましたね、僕は(笑)。