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「慚愧に堪えない」

松岡農相の自殺の報を受けて、安倍首相が、「大変残念です。慚愧(ざんき)に堪えない思いです。」http://www.asahi.com/politics/update/0528/TKY200705280440.html と開口一番語っていたのが、妙に強く印象に残っています。
「慚愧に堪えない」は、もちろん、恥ずかしくて仕方がない、という意味なのですが、聴く側は、彼が単に誤用していて、真意がそうではないことをすぐに察するのですが、とは言え、言葉の本来の意味の引力には、どうしてもある程度、引っ張られてしまいます。その「本来の意味」が、殆ど悪戯のように勝手に意識の中に立ってしまうことには、為す術がないです。
もともと後味の悪い事件だけに、聞いていて、余計に複雑な気分になりました。
揚げ足取りのように読まれると、不謹慎な印象を与えるでしょうが、僕の関心はそこにはなくて、書きたかったのは、言葉というもののそういう微妙な性格についてです。