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そもそも新聞とは?


深夜にツイッターで、「米Amazon、電子書籍端末「Kindle」で著者の印税率を70%に引き上げ発表、Appleタブレット対策か?」http://hon.jp/news/1.0/0/1404/ との情報をキャッチし、目が点になりました。
アップルのタブレットとの駆け引きで、多少は上げてくるかなとは思ったのですが。……


ところで、目下の新聞や雑誌の危機は、広告収入の激減が大きいのですが、そもそも、この「情報+広告」という組み合わせは、いつに始まったことでしょう?
答えは、1836年7月1日。エミール・ド・ジラルダンが、商業広告の導入によって、予約購読料を一気に半額にした新聞『プレス』を創刊したときです。そして、1845年には早くもパリに広告代理店が登場しています。
……というような話が、非常に面白く書かれている本がこれです。↓


新聞王ジラルダン (ちくま文庫)

新聞王ジラルダン (ちくま文庫)


『葬送』を書く際に、鹿島茂さんの本は色々と読みましたが、『新聞王ジラルダン』は、このメディアの激動期には、とても示唆に富んだ本です。
詳細は省きますが、ジラルダンの最初の新聞は、『LE VOLEUR(剽窃新聞)』というもので、これは当時、政治新聞、文学新聞、演劇新聞、……と、それぞれの新聞がバラバラに発行されていて、しかも、年間予約購読が基本だったのに対して、それらのおもしろ記事だけを全部勝手に編集(剽窃)して、一週間遅れで刊行するというもので、発想としては、今のネットのグーグル・ニュースなどと非常によく似ています。剽窃ではないですが。


その他、印刷機の改良で印刷スピードを飛躍的に向上させたり、地方への販売網を広げたりと、とにかく、現在の新聞の基礎となる形を作った人ですが、そんな彼も、ボードレールが、「ジラルダンがラテン語を話すだって!? それこそ、禽獣にして能く人語を解す、というヤツだ」と酷いことを『火箭』の中で「つぶやいて」いるように、当時はジャーナリズムを商売にした人間として、悪評も随分と買っています。
新聞とはなんぞや、あるいは、メディアとはなんぞやということを、根本に立ち返ってつくづく考えさせられる本です。
興味のある方はご一読を。


※告知

今日(1/21)、7:30からNHKの「クローズアップ現代」にゲスト出演します。去年の特集の続きです。今回は、女性のケースも取り上げられています。どうぞ、ご覧ください。
“助けて”と言えない〜共鳴する30代〜 http://www.nhk.or.jp/gendai/