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プロジェクトD&C


以前からブログでもお話ししていたプロジェクトD&Cが、いよいよ完成しましたのでご報告します。


まず、プロジェクトD。
東京都現代美術館で開催中の「サイバーアーツジャパン─アルスエレクトロニカの30年」http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/cyberarts/ に、『DAWN』(中西泰人+森野和馬+ケンイシイ+平野啓一郎)という作品を出品しています。Dは、DAWNのDでした。
こちらで、予告編が見れます。


http://stripe.co.jp/dawn/index.html


『DAWN』は、小説『ドーン』を元にした、二つの作品からなっています。
展示スペースの両脇には、中西泰人さんが「散影」にインスピレーションを受けて制作した作品、中央には「架空の映画予告」というコンセプトで、森野和馬さんが制作した作品。映像の共有によって、一体感を持たせてあります。
スタニスワフ・レムは、『虚数』というタイトルで、架空の本の序文集を発表していますが、森野さんの方は、その映像版といった感じでしょうか。
上の予告編は2Dですが、会場では、映画『アバター』にも用いられた最新技術の3D映像が楽しめます。内覧会でも、迫り来る映像に、思わず手を伸ばしてさわろうとしたり、避けようとしたりする人がいて、みなさん、楽しそうでした。
ご覧になる際には、3D眼鏡の装着をお忘れなく! レイバンのサングラスみたいなのが置いてあります。
音楽は、ケンイシイさんで、『アバター』もそうですが、映像の立体感の把握には、音の効果は絶大だと改めて感じました。


f:id:keiichirohirano:20100201200924j:image


内覧会でのチームDAWNです。
因みに、森野さんのブログには、もっと怪しいヴァージョンが掲載されています(笑)。
http://d.hatena.ne.jp/kazumaM/20100205


『DAWN』に関しては、僕自身は原作を提供して、コンセプトについて議論をするところまでで、あとは、お三方に完全に任せていました。作品はまったく彼らのお手柄です。
元々、『滴り落ちる時計たちの波紋』に収録されている「バベルのコンピューター」という短篇に、アルスエレクトロニカに出品されたという設定の架空のメディア・アート作品のことを書いていたのが、今回声をかけてもらったきっかけで、最初は、その実物を作るということだったのですが、諸般の事情で、『ドーン』をテーマにした別の作品ということに相成りました。


古平正義さんに手がけてもらった本の装幀もそうですが、自分の書いた小説から、こんな素晴らしい作品が生み出されるとは、まったく、作家冥利に尽きます。
『DAWN』以外の出品作も非常に面白いですので、時間を見つけて、是非、現美に足を運んでみてください。


さて、もう一つのプロジェクトCの方は、既にご紹介したとおり、EMI CLASSICとのショパン企画で、第一弾は、2/24に発売されるベスト盤CDです。タイトルはズバリ、『葬送〜平野啓一郎が選ぶ“ショパンの真骨頂”』。
大きく出たな、という感じですが(笑)、入門編となるような網羅的な選曲を心がけつつ、EMIのショパンという独特の広がりを持った世界を堪能してもらうという意味で、既にショパンに馴染みのある方にも楽しんでいただける内容になっていると思います。


ライナーノーツは、もちろん、僕の書き下ろして、原稿用紙にして50枚分という気合いの入れようです。
今、初めて枚数を計算したのですが、どうして僕の年末年始があんなに大変だったのか、やっと謎が解けました。。。
ショパンの音楽と人生、両方の理解が深まるものにしたのですが、タイトルにもある通り、小説『葬送』とも完全対応していて、曲ごとに文庫版の関連ページが記入されています。小説の世界と併せてお楽しみください。
詳しくはこちらを。↓


http://www.emimusic.jp/classic/chopin/release/toce56294.htm


アマゾン、HMV等でも既に予約可能です。
どうぞ、小説とCD両方の『葬送』で、ショパン生誕200年をエンジョイしてください!


葬送 平野啓一郎が選ぶ”ショパンの真骨頂”

葬送 平野啓一郎が選ぶ”ショパンの真骨頂”