YES WE CAN!


テレビでオバマの勝利演説が繰り返し放送されてましたけど、悲しい哉、どう見ても、日本の政治家より「立派」に見えますね。日本も、ああいうクールで、溌剌とした若い政治家に、そろそろトップを譲った方がいいんじゃないですか。
少なくとも、見せ方だけでも、もっと爽やかにして欲しいものです。それはやっぱり、訓練でしょう。演説の仕方、演出の仕方を含めて。
……と言いつつ、日本人が20万人も集まって、首相に向かって、「そう、私たちは、できる!」とか、みんなで声を合わせて叫んでいるところを想像すると、かなり異様ですけど。というか、周辺諸国からはキモがられるでしょう。


アメリカ中が興奮の坩堝といった映像の数々には、なんかちょっと、『インデペンデンス・デイ』的な既視感があって、やっと、ブッシュという悪しきエイリアンの支配が終わって、アメリカに平和が戻ったみたいな雰囲気でした。地団駄踏んで悔しがってる人の姿は、あんまり報道されませんでしたね。


しかし、これだけ期待が高いと(ほとんど救世主的に)、失望の反動も大きいでしょうし、特に経済政策は大変でしょう。


まぁ、21世紀という時代にもなって、やっと黒人が大統領になれたことを喜んでるアメリカという国も、どうかという感じですが、マイルス・デイヴィスとかが生きてたら、どういう感想を言うのか、聴いてみたいものです。あのしわがれ声で、何か気の利いたことを一言二言、言うんでしょう。
勝利演説の「YES WE CAN!」のリフレインは、非常に効果的で、感動的でしたけど、あれだけ連発するなら、キング牧師の「I have a dream.」を引用して、それに呼応する形でも、一発入れといた方が、良かったんじゃないかとか、勝手に思ってみたり。
とにかく、マケイン・ペイリン組じゃなくて良かったですよ、ホント。


ハーバードのロースクール出の黒人が、貧困問題のボランティアに取り組みながら政治家を目指して大統領になったなんて、まったくいい話です。別に金持ちの家に生まれつくのが悪いなんて全然思わないですけど、マンガで庶民派をアピールされても困ります。